2016年夏の甲子園初出場の出雲高校野球部とは?キャッチャーの称賛された行動とは?
第98回全国高校野球選手権・島根大会決勝戦を制し、初めて甲子園に出場を決めた
「島根県立出雲高等学校」
そんな出雲高校ですが、甲子園初出場という事で、どんな学校なのか分からない方も多いと思いますので、色々と調べてみました。
今回は、
「出雲高校とはどんな学校か?」
「出雲高校野球部とは?」
「島根大会での出雲高校の戦績」
「決勝戦のスタメンや試合経過&結果」
「決勝戦で称賛されたキャッチャーの行動とは?」
などをまとめました。
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目次
出雲高等学校とは?
島根県立出雲高等学校とは、島根県出雲市今市町にある県立の高等学校。
つまり、公立高校です。
「山高」(やまこう)と地元では呼ばれる事が多いようです。
創立は、1920年(大正9年)の男女共学校。
設置学科は普通科と理数科。
平成28年4月時点の生徒数は、
男488人、女469人の合計957人と、ほぼ男女同数です。
校長先生は、飯塚勝さん。
学園の指標は、
1.自主自立の精神に富み、気品高き自治の学園
2.誠実、勤勉にして、社会的秩序を重んずる学園
3.職員、師弟、校友相睦み合う、友愛協和の学園
偏差値は59~64という情報があり、どうやら島根県内では上位に位置する進学校のようですね。
2013年、スーパーサイエンスハイスクールに指定され、
2014年、スーパーグローバルハイスクールに指定されています。
また、校則が厳しい言われているようです。
囲碁・将棋部と吹奏楽部が強豪として有名です。
主な有名人の出身者は、
園山真希絵さん(料理研究家)
松岡浩昌さん(NHKアナウンサー)
などがいらっしゃいます。
出雲高等学野球部とは?
野球部の詳細
1949年に創部。
『挑戦』を合言葉にして、失敗を恐れず、バックアップと感謝の気持ちを持って戦いるそうです。
平日はサッカー部、ラグビー部、テニス部とグラウンドを共用し練習しているそうです。
専用グラウンドがある、野球に特化した設備の整った私立高校とはちょっと違う感じかな?
また、進学校ですので、練習時間も他と比べれば少ないようです。
短い練習時間を効率よく活用して強くなったのですね。
機動力とバントなどの小技を生かした野球が特長。
また、守備も堅いです。
過去に県大会優勝歴はありますが、春のセンバツと夏の甲子園出場経験はありませんので、今回が春夏通じて初の甲子園出場となります。
2016年、春のセンバツ高校野球では21世紀枠の候補に選ばれていましたが、結局出場できず、今回は自力で出場権をつかみ取りました。
監督は、植田悟さん。
主将は、吾郷寛太くん。
副主将は、水滝一貴くんと松本佑太くん。
2016年7月28日、監督と一部の選手たちは出雲市役所を訪れ、全国高校野球選手権島根大会の優勝の報告を行いましたが、実は出雲市長である長岡秀人さんも出雲高校のOBです。(野球部ではない)
市長は、「自分が生きている間に(母校が)出場する姿は見られないのではと思っていた。しっかり応援したい」と話したそうですね。
島根大会での出雲高校の戦績
それでは、第98回全国高校野球選手権大会・島根大会での出雲高校の決勝戦までの戦績を振り返ってみましょう。
1回戦
出雲5ー0
2回戦
出雲2ー1
3回戦
出雲10ー1
4回戦
出雲4ー3
準決勝
出雲4ー3
このように、4回戦と準決勝は、1点差の接戦を制してきています。
素晴らしいですね。まさにギリギリの試合をものにした訳です。
決勝戦のスタメン情報と試合経過&結果
それでは、島根大会・決勝戦の試合経過と結果を振り返ってみましょう。
対戦相手は、サッカーの名門校で知られプロサッカー選手を多数輩出していて、
野球部も過去に夏の甲子園ベスト8まで勝ち上がった事のある強豪校「立正大学淞南高等学校」です。
中村恭平選手(広島東洋カープ)の母校でもあります。
試合会場は松江市営野球場。
まずは、出雲高校のスターティングメンバーから確認してみましょう。
※左から、打順、守備位置、名前、学年
出雲高校のスタメン
1・中 橋本典之 2年生
2・三 森本晃叶 2年生
3・右 新宮健太 3年生
4・捕 林将広 3年生
5・一 加藤雅彦 3年生
6・左 吉井大輝 3年生
7・投 原暁 3年生
8・二 水滝一貴 3年生
9・遊 都田紘大 3年生
試合経過
初回1アウト満塁で、5番加藤くんがスクイズを成功させて1点を先制。
四回1アウト二、三塁でも、3番新宮くんがスクイズを成功させるなど、
クリーンアップとか関係なく、小技と足を絡める攻撃をします。
気付けば、9安打、9犠打、5盗塁で6得点を奪っていました。
まさに機動力野球というか、足と小技を絡めたスモールベースボールという感じでしょうか。
私は個人的にこういう野球は好きです。
こういうのは相手からするとじわじわと効いてくるんですよね。
それにしても9犠打って凄すぎます。
沢山バント練習されたんでしょうね。
投げては、エースの原暁くんが9回1失点の完投。
「出雲6―1立正大淞南」で出雲高校が春夏通じて初の甲子園出場を決めました。
島根代表としては、12年ぶりの公立高校の代表。
試合後の植田悟監督が、「(公立が)同じ野球をしても勝てない。個人の力がなくても組織として得点するための作戦。やってきたことをそのまま出してくれた」と仰られていたのが印象的でした。
つまり、公立高校がスター選手を全国からかき集めている私立高校に勝には、同じ野球はしていてはダメ。
そこで、機動力と小技を生かした野球で、見事に私立高校に勝ったわけですね。
いや~、お見事です!!!
野球部のメンバーもしっかりと実現しましたね!
出雲高校の監督、選手、関係者の皆さま、本当におめでとうございます。
一方、敗れた立正大淞南高校の監督、選手、関係者の皆さまも本当にお疲れ様でした。
試合結果
「出雲6―1立正大淞南」
島根大会決勝で称賛されたキャッチャーの行動とは?
この島根県代表を決める地方大会決勝戦で、ある出来事がツイッター上で話題となりました。
どうやら出雲高校のキャッチャーのある行動が称賛されたようです。
何が起こったかというと、最後9回は立正大淞南の攻撃で、出雲高校が守り。
ここを抑えれば甲子園出場が決まる場面。
そして最後の打者を抑えて出雲高校が勝利。
テレビなどでも見たことがあると思いますが、勝った方はマウンドに選手たちが集まり歓喜の輪が出来て、勝利を喜ぶのです。
しかし、なぜかその歓喜の輪の中に出雲高校のキャッチャーだけが入りません。
何をしていたかというと、野球というのは打者は打った後、バットを置いて一塁へ走るのですが、
その最後の打者の使ったバットが転がっていたので、それを丁寧に相手チームのベンチまで届けてあげたのです。
歓喜の輪に入り喜びを分かち合う前に、丁寧にこうやって届ける優しさといいますか、カッコ良さにツイッター上では称賛の声が集まったのですね。
もちろんこのバットが転がっているのは、相手のマナー違反でも何でもありません。
野球は打ったらバットを置いて走るスポーツですから。
しかも、試合終了したばかりですから、ほっといてもすぐに誰かが拾いに来るのですが、それを出雲高校のキャッチャーである、林将広くん(3年生)は、自分が喜ぶのは後回しで、先にバットを拾って相手ベンチに届けてあげたという気遣いですね。
ちょっとした事ですが、尊敬に値する行動ですね。
まとめ
という事で、初の甲子園出場を果たした「島根県立出雲高等学校」について紹介させて頂きました。
進学校でありながら、野球部も強く、文武両道ですね。
島根大会では、公立が私立の強豪相手にどうやって勝つのかというのを見せてくれたチームだと思います。
機動力と小技でコツコツと得点を積み重ねるスタイルが特長です。
また、捕手の試合後の気遣いが称賛されており、なんか爽やかなチームですね。
公立高校というのもあり、ネットを見ても好感度が高いです。
ぜひ、甲子園球場でも、機動力と小技を絡めた野球を貫いて欲しいですね!